お金がないときに家を売る方法3選!必要な費用と手続き・注意点を徹底解説

家を売る前に物件の資産価値を詳しく調べる査定とチェックのイメージ
  • 急な出費でお金が必要になり、家の売却を考えている
  • 売却費用を払えるか不安で、一歩踏み出せない
  • 損をせず、できるだけ早く家を現金化する方法が知りたい

経済的な事情で家を売りたいと思っても、家を売る方法や手順がわからず悩んでしまう人も多いはずです。

この記事ではお金がないときに家を売る3つの方法や売却時にかかる費用、注意すべきポイントを解説します。記事を読めば、自分の状況に合った最適な売却方法がわかり、安心して家の売却活動を進められます。

不動産会社への直接買取やリースバックを活用すれば、手元に資金がなくても家を売ることが可能です。家を売る際は自分の収入や家のローン残債などに応じた売却方法を選びましょう。

目次

【お金がないときに家を売る方法①】不動産会社へ買取を依頼する

お金がないときに家を売る方法3選について解説する不動産の専門家

不動産会社への買取とは不動産会社が家を直接買い取る仕組みのことです。不動産会社への買取を選んだ場合の流れや数日で現金化が可能な理由、キャンセルのない取引の仕組みについて解説します。

売却までが早く、数日で現金化できる

不動産買取は不動産会社が家を買い取るため、買い手を探す必要がなく、販売活動や内見対応の手間がかかりません。家の査定から契約、代金の受け取りまでを不動産会社が一貫して対応するため、売却手続きがスムーズに進みます。

不動産会社に買取を依頼した場合は契約から決済完了までに数週間程度かかることが一般的です。売却条件が合致すれば数日で契約・決済が行われ、現金を受け取れるケースもあります。

一方で、不動産会社は再販時の利益を確保するため、家の売却価格が相場より20〜30%ほど低くなる傾向があります。不動産会社への買取は価格よりも時間をかけずに家を売って現金化したい人におすすめです。

買い手都合のキャンセルがなく確実に売却できる

個人間の売買では買主の感情的な理由や資金計画の変更によって、契約が途中でキャンセルされることもあります。一方、不動産買取の取引相手は個人ではなく、プロの不動産会社です。感情的な理由や資金計画の問題など、買主都合で売買契約がキャンセルされることはほとんどありません。

取引スケジュールがあらかじめ決まっていることで、売却の見通しが立てやすい点も不動産買取の特徴です。基本的に不動産買取では契約後に値下げを要求されることもなく、最初に合意した金額で手続きが進められます。

【お金がないときに家を売る方法②】仲介を通して売却する

家を売る手続きについてリフォーム業者や建築会社から説明を受ける様子

仲介を通して家を売ることは不動産会社に販売活動を依頼し、一般の購入希望者に物件を紹介してもらう方法です。仲介で家を売る場合の概要について解説します。

相場価格に近い金額で売却できる可能性が高い

仲介を通して家を売る場合は、以下の理由から市場の相場価格に近い金額で売却できる傾向があります。

  • 販売経路が広い
  • 価格競争が起こりやすい
  • 市場評価が反映される
  • 不動産会社による買取のように再販利益を考慮した減額がない

仲介を通した家の売却は「できるだけ高く売りたい人」や「市場の評価を反映した価格で取引したい人」に向いています。
» 家の売却相場を決定する要因と高く売るためのポイントを解説!

売却活動を専門の担当者がサポートしてくれる

家を売る際は価格設定や契約手続きなど専門知識を必要とする作業が多く、個人ですべてを進めることは困難です。仲介を利用すれば不動産の担当者が売主に代わって販売戦略の立案から契約までをサポートしてくれます。不動産会社によるサポート内容は以下のとおりです。

  • 売却価格の査定
  • 広告やポータルサイトを活用した販売活動
  • 問い合わせ対応や内覧案内
  • 価格・引き渡し条件の交渉
  • 売買契約書の作成
  • 専門家(司法書士、税理士など)との連携

不動産の仲介担当者は地域の相場や成約データをもとに、広告戦略を立てながら効率的に買主を見つけてくれます。

【お金がないときに家を売る方法③】リースバックを利用する

お金がない状況で大切な家を売ることを検討している手元のイメージ

リースバックとは不動産会社に売却したあとの家を賃貸として借りる仕組みです。リースバックの概要を解説します。

売却後も同じ家に住み続けられる

リースバックを利用すると、立場は所有者から借主へと変わりますが、住み慣れた家を離れる必要がありません引っ越しの手間や生活環境の変化を避けながら、売却によって資金を確保できます。リースバックを利用するメリットは以下のとおりです。

  • 引っ越しの必要がない
  • 子どもの転校を避けられる
  • ご近所付き合いを継続できる
  • 売却したことを周囲に知られにくい

リースバックは「住み慣れた環境を守りたい人」や「家を手放したくないが資金を得たい人」に適した方法です。

売却資金を老後資金や生活費に充てられる

大きな資産である家を現金化することで、必要なときに使えるお金を手元に残せる点がリースバックの魅力です。老後に年金だけでは生活が苦しい場合や、介護・医療の急な出費が発生したときにも柔軟に対応できます。

一方で、リースバックは売却価格が相場より低くなる傾向にあり、将来的に住み続けられる保証がないなどの注意点もあります。

家を売るときにかかる6つの費用

家を売る際にかかる修繕費用や解体費用の見積もり額を提示する業者

家の売却代金のすべてが手元に残るわけではありません。家を売ったお金から税金や手数料が差し引かれるため、事前に把握しておかないと予想より少ない金額しか残らない恐れがあります。以下に家を売る際にかかる6つの費用について解説します。

  • 仲介手数料
  • 印紙税
  • 登記関連費用
  • 譲渡所得税
  • 住宅ローンの返済手数料
  • 引っ越し・仮住まいの費用

仲介手数料

仲介手数料とは不動産会社に家の売却を依頼し、売買契約が成立した際に支払う成功報酬のことです。仲介手数料は以下の対価として不動産会社に支払われます。

  • 広告活動
  • 購入希望者の募集
  • 内覧対応
  • 契約手続き

仲介手数料は宅地建物取引業法によって上限額が定められており、400万円を超える物件の場合は以下の式で計算されます。

(売買価格(税抜)×3%+6万円)+消費税

一般的に仲介手数料の支払いは「売買契約の締結時」と「物件の引き渡し完了時」に分けて行われます。不動産会社によっては、売却条件や取引状況に合わせて仲介手数料を割り引くケースもあります。
» 国土交通省「宅地建物取引業者が受けることができる報酬の額」(外部サイト)

印紙税

家を売る際にかかる費用の一つである印紙税のイメージと硬貨のイラスト

印紙税とは不動産売買契約書などの特定の文書を作成した際に課される国税です。印紙税額は契約書に記載された売買金額に応じて決まり、取引額が高いほど印紙税の額も大きくなります。

印紙税の納税は契約書に収入印紙を貼り、割印(消印)をすることで完了します。売主と買主が契約書を保管する際は各自で収入印紙を貼り付け、自分の分の印紙税を負担することが一般的です。

印紙を契約書に貼り忘れた場合、税額の3倍に相当する過怠税が課されることがあり、注意が必要です。

登記関連費用

家を売る際は法的に不動産の権利関係を明確にし、第三者に対して不動産の権利を主張する登記手続きが必要です。

登記簿には不動産の所在地や所有者、抵当権の有無などが記載されています。不動産の売却によって所有者が変わる場合は、登記簿の内容の更新が必要です。住宅ローンを完済して抵当権を外す場合や、登記上の住所・氏名が現住所と異なる場合も登記の変更手続きが必要になります。

不動産登記に関連して発生する主な費用は、以下のとおりです。

  • 抵当権抹消登記費用
  • 登記名義人表示変更登記費用
  • 司法書士の登記手続き費用
  • 登録免許税(抵当権抹消登記は不動産1件につき1,000円)
  • 登記事項証明書の取得や事前調査にかかる実費

登記費用の総額は不動産の種類や手続き内容によって変動します。抵当権抹消や名義変更が必要な場合は、複数の手続きが重なり費用が高くなることもあります。

登記申請は専門知識が求められるため、司法書士へ依頼することが安全です。司法書士に登記申請を依頼することで手続きの漏れや登記ミスを防ぎ、家の売却後のトラブルを回避できます。

譲渡所得税

家を売る費用として計算が必要なTAX(税金)と電卓やレシート

不動産を売却して利益が発生した場合に課される税金が譲渡所得税です。家の売却で利益が出なければ課税されません。居住用の家の売却で損失が出た場合には他の所得と損益通算できるケースもあります。譲渡所得税の対象となるのは売却価格ではなく「売却によって得た利益」です。譲渡所得は以下の計算式で求めます。

譲渡所得=売却価格−(取得費(※1)+譲渡費用(※2))

譲渡所得税の税率は、不動産の所有期間により以下のとおり異なります。

譲渡した年の1月1日時点で所有期間が5年以下の物件の場合
短期譲渡所得として高い税率(所得税30%+住民税9%+復興特別所得税0.63%)が適用される。
譲渡した年の1月1日時点で所有期間が5年超の物件の場合
長期譲渡所得として低めの税率(所得税15%+住民税5%+復興特別所得税0.315%)が適用される。

マイホームを売却した場合は、譲渡益から最大3,000万円を差し引ける「居住用財産の3,000万円特別控除」が利用できます。居住用財産の3,000万円特別控除を受けるには、不動産を売却した翌年の確定申告が必要です。

正確な税額を算出するためにも、売却時には領収書や契約書などの関連書類を必ず保管しておきましょう。

※1 取得費とは、物件の購入代金や登記費用、仲介手数料などの不動産を購入した際にかかる費用のことです。建物の取得費は購入代金から減価償却費相当額を差し引いて計算されます。
※2 譲渡費用とは、売却時に支払う仲介手数料や印紙税、測量費などの家を売却する際に支払う費用のことです。

住宅ローンの返済手数料

住宅ローンが残っている家を売却する場合、ローンの一括返済時に「繰上げ返済手数料」がかかります。繰上げ返済手数料は、住宅ローンを全額返済する際に金融機関が事務手続きの対価として設定する費用です。

繰上げ返済の手続きは、各金融機関のインターネットサイトで行います。費用は無料または数千円程度で済むことが一般的です。一方で、店舗窓口で手続きする場合は繰上げ返済手数料が数万円になることもあります。

繰上げ返済手数料は、売却代金からローン残高を差し引く際に同時に精算されます。返済手数料を事前に現金で準備する必要はほとんどありません。ただし、金融機関によって手数料体系や支払いのタイミングが異なるため、売却前に繰上げ返済手数料の内容を確認しておきましょう。
» 住宅ローンが残る家の売却で失敗を避けるための注意点

※3 抵当権とは、金融機関が融資の担保として設定する権利で、家を売却するには解除が必須です。

引っ越し・仮住まいの費用

引っ越し費用は単身の場合でおおよそ5〜15万円、家族世帯だと10〜20万円が相場です。特に2〜4月の引っ越しの繁忙期は、引っ越し費用が高くなる傾向があります。エアコンの取り外しや取り付け、不用品の処分などを業者に依頼する場合は、基本料金と追加費用を確認しておきましょう。

家の売却から新居の入居日まで期間が空く場合には、一時的な住居の確保が必要です。賃貸を借りる際は家賃だけでなく、敷金や礼金、仲介手数料、前家賃などの初期費用が発生します。仮住まいの期間が短くても費用が負担になることもあるため、家を売る計画の段階で予算を見込んでおくと安心です。

お金がない状態で家を売る際に注意すべき4つのポイント

お金がないときに家を売る手続きでの失敗しないための重要な注意点とリスク

お金がない状態で家を売却する際は、失敗を防ぐための準備が重要です。相場を知らずに売却を進めると、安く売って損をしたり、売却後の生活で困ったりする可能性もあります。お金がない状態で家を売る際に注意すべきポイントは、以下の4つです。

  • 市場相場を把握して安売りを防ぐ
  • 住み替え後の諸費用を考慮した資金計画を立てる
  • 住宅ローンの残債と新居購入のローンを確認する
  • 悪質な業者や強引な買取には注意する

市場相場を把握して安売りを防ぐ

市場相場を知らずに家を売ると、本来の価値よりも安く手放してしまうリスクがあるため、必ず複数のサイト情報を確認しましょう。家の市場相場を確認するには、以下の3つの方法がおすすめです。

  • 不動産情報サイトで近隣の販売価格を調べる
  • 国土交通省の「不動産情報ライブラリ」で実際の成約価格を確認する
  • 複数の不動産会社に査定を依頼して金額を比較する

査定額が高い不動産業者を選ぶ前に査定額の理由や根拠を確認してください。不動産一括査定サービスを活用すれば、一度の入力で複数社の査定結果を効率的に比較できます。
» 不動産査定の3つの種類と評価方法をわかりやすく解説

住み替え後の諸費用を考慮した資金計画を立てる

お金がない状況で家を売って住み替えを行うための費用計算と資金計画

家の売却額だけに注目せず、住み替え後にかかる諸費用を含めた資金計画を立てることが欠かせません。住み替え後の諸費用を含めた資金計画を立てる理由は、家を売って得たすべてのお金が新生活の資金になるわけではないためです。

住み替えに伴って発生する以下の費用を、資金計画に盛り込んでおきましょう。

  • 購入物件の諸費用:仲介手数料・登記費用・住宅ローン関連費用
  • 賃貸物件の諸費用:敷金・礼金・保証料・前家賃
  • 共通の費用:引っ越し代・新しい家具・家電の購入費用

新居のローン返済や家賃、固定資産税などの毎月の支出も見込み、長期的に無理のない資金計画を立てましょう。
» 家を売って住み替えるなら売り先行・買い先行どっちがおすすめかを解説

住宅ローンの残債と新居購入のローンを確認する

金融機関から届く返済予定表や残高証明書を確認し、現時点のローン残高を正確に把握しましょう。不動産会社の査定額と照らし合わせ、売却によってローンを完済できるかどうかを確認します。売却額がローン残高を下回る場合、差額を自己資金で補う必要があります。

自己資金での補填が難しい場合は、現在の住宅ローンと新居購入のローンを一本化できる「住み替えローン」の利用がおすすめです。住み替えローンを活用すれば家の売却と購入を同時に進めながら資金をやりくりできます。

住宅ローンが残ったまま新たなローンを組むと返済能力を超える借入とみなされ、住み替えローンの審査が厳しくなる傾向があります。金融機関に返済能力があることを証明できるよう収入や資産、家計の状況を整理し、事前に必要な書類を準備しておきましょう

悪質な業者や強引な買取には注意する

悪質な業者は売主の「早く現金化したい」という焦りにつけこみ、市場相場より大幅に低い金額で売却を進めることがあります。査定額の根拠を明確に示さず「今すぐ契約すれば現金で支払う」と決断を急がせる業者には注意が必要です。

不動産売却は一度契約すると取り消しが難しいため、複数の会社で査定を比較して説明内容や対応の誠実さを見極めましょう。
»不動産買取のよくあるトラブル事例と悪質業者の見分け方

お金がなくても家を売ることはできる!不動産買取で確実に売却しよう

家を売る対象となる不動産という文字と戸建てやマンションの模型

資金がない状況でも家の売却を諦める必要はありません。手元にお金がなくても、条件に合った方法を選べば家を売ることは十分に可能です。

売却には買取と仲介、リースバックなどの方法があり、それぞれにメリットと注意点があります。安易に判断せず、費用の見通しや手続きの流れを整理しておきましょう。

すぐに現金化したい方や引っ越し費用を確保したい方には、不動産買取がおすすめです。買い手の都合で契約がキャンセルされる心配がなく、スピーディーに手続きを進められるため、安心して家を売却できます。

資金面で不安を抱えている場合は不動産会社や金融機関など専門家へ相談しましょう。第三者の視点からアドバイスを受けることで、客観的な判断ができます。
» 不動産売却の流れを完全ガイド|初心者でも失敗しない手順を解説
» 不動産売却の理由は価格に影響する?伝える範囲とポイント

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