築年数だけじゃない!家の売却相場を決める4つの要因と高く売るコツを解説

- 家の買い替えをしたいが、資金計画が立てられない
- 今住んでいる家を売ったらいくらになるんだろう?
- 少しでも高く家を売るための方法を知りたい
マイホームの買い替えを考える際に今の家の売却価格がわからず、ローンの計画を組めずに不安を感じる人が多くいます。
この記事では家の売却相場を決める要因や調べ方、少しでも高く売るための3つのポイントを解説します。記事を読めば家の価値を正しく把握し、損をしない売却計画を立てることが可能です。
家の売却相場を決める要因には築年数や立地、市場動向など複数の条件があります。賢く家を買い替えるためには、まず不動産査定で現在の住まいの正確な価値を把握しましょう。
【築年数別】家の売却相場

家の売却価格は築年数によって大きく変動します。家の購入希望者は「新しいほど安心」と考える傾向が強いため、築浅物件の方が高値で取引されやすくなるからです。以下は東京都の中古マンションと中古戸建の平均成約価格です。
| 築年数 | 中古マンションの平均価格(㎡単価) | 中古戸建ての平均価格 |
| ~築5年 | 約193.5万円/㎡ | 約6,909万円 |
| ~築10年 | 約164.4万円/㎡ | 約6,459万円 |
| ~築15年 | 約143.0万円/㎡ | 約6,550万円 |
| ~築20年 | 約133.9万円/㎡ | 約6,024万円 |
| ~築25年 | 約115.8万円/㎡ | 約5,425万円 |
| 築30年超 | 約67.7万円/㎡ | 約4,836万円 |
将来的に住み替えを考える場合、築年数が浅いうちに売却する方が資産価値を保ちやすくなります。
» 東日本不動産流通機構「首都圏中古マンション・中古戸建住宅 地域別・築年帯別成約状況2025年4〜6月期データ」(外部サイト)
家の売却相場を決定する4つの要因

家の売却相場を決定する要因として以下の4点を解説します。
- 築年数による家の状態
- 土地の価値と立地条件
- 市場の動向と売却時期
- 政府の住宅政策や税制
築年数による家の状態
一般的に家は新しいほど価値が高く、古くなるにつれて売却価格が下がっていきます。築年数ごとの家の状態の目安は以下のとおりです。
- 築年数5年以内
- 新築の家と変わらないきれいな状態なので、設備の劣化も少なく高値での売却が期待できます。
- 築10年前後
- 少しずつ家の古さが感じられ始める時期です。築10年前後では大きな修理は不要なことが多いものの、水回りの設備の交換を検討するケースが増えてきます。
- 築20年前後
- 外壁や屋根など大きな修理が必要になってくる時期です。築20年前後を境に家の価値は大きく下がります。
- 築30年以上
- 築30年以上の家では建物としての評価がほとんどなくなり、価格の大半を土地の価値が占めるようになります。
築年数だけでなく家の安全性や手入れの状態も、価格を左右する大切な要素です。定期的なメンテナンスやリフォームがきちんと行われている家は、同じ築年数でも良い評価を受けやすくなります。
» 施設に入った親の家を売却する際の注意点と流れ
土地の価値と立地条件

同じ条件の家であっても立地によって売却価格は大きく変動します。多くの人が「ここに住みたい」と思う便利な場所や安心できる環境は人気が高く、結果として土地の価値が上がります。土地の価値を判断するポイントは以下のとおりです。
- 駅からの距離・路線数
- 生活施設の充実度
- 学校までの距離・学区
- 土地の形・日当たり・道路
- 街の雰囲気・治安
建物の状態だけでなく、土地の立地条件も価格を大きく左右します。周辺環境の良さや生活の利便性を整理して伝えることで、買い手にとって魅力的に映り、売却を有利に進められます。
市場の動向と売却時期
家の売却相場は景気や金利などの経済の動きや、家を探す人が増える季節によって変動します。家を高く売却するためには、市場の動向とタイミングを見極めることが肝心です。景気が良い時期や住宅ローンの金利が低い時期には家を買いたいと考える人が増え、不動産市場全体が活発になります。
家を売却する時期も価格に影響を与えます。1〜3月は転勤や子どもの入学・進学が重なるため、1年で最も家の需要が高まる時期です。9〜10月も秋の人事異動シーズンなので家を探す人が多くなります。6〜8月は梅雨や猛暑、11〜12月は年末などのイベントが重なり引っ越し需要が減るので、家の買い手が見つかりにくくなります。
» 家を売る最適なタイミングと6つの判断要素を解説!
政府の住宅政策や税制
政府の住宅政策や税制も家の売却相場に影響を与えます。国が決めるルールによって家を買うときにかかる費用や受け取れる補助金が変わるからです。政府の住宅政策や税制は家を買いたい人の数を左右し、結果として市場全体の価格に影響を与えます。家の価格に影響を与える政策や税制は以下のとおりです。
- 住宅ローン減税
- 住宅ローンを使って家を買うと年末のローン残高に応じて所得税や住民税の一部を減らせる制度です。
- 補助金制度
- 家を買う際に条件が合致すれば国や自治体から補助金がもらえます。
- 省エネ住宅への優遇
- 環境に優しい家を建てたり買ったりすると税金が安くなるなどのメリットを受けられます。
- 金利の変動
- 日本銀行の金融政策は住宅ローンの金利に影響します。金利が低ければ月々の返済額が減り、家を買いやすくなります。
政府の政策や税制の変更は、住宅の売買に直接影響します。家を有利に売買するには、最新の情報を把握しておきましょう。
» 財務省「税制改正の概要」(外部サイト)
家の売却相場を知る方法

正確な家の売却相場がわかれば、資金計画を立てやすくなり、売却後のトラブルも防げます。家の売却相場を知る方法は以下のとおりです。
- 不動産市場の現状を調べる
- 家の売却事例を参考にする
- 近郊エリアの相場と比較する
不動産市場の現状を調べる
不動産の価格は経済の動きや人々の暮らし方の変化など、さまざまな要因に影響されて常に変動しています。市場全体の流れを知ることで、家の価値を客観的に判断できます。現在の不動産市場の特徴は以下のとおりです。
- 全体的な新築物件価格の上昇
- 建築資材の高騰や人手不足の影響で新築物件の価格は上昇し続けています。新築物件の価格が上昇した結果、比較的価格が手頃な中古住宅への関心が高まっています。
- 住宅ローン金利の変化
- 日本銀行の金融政策に伴い住宅ローンの金利は上昇傾向です。金利の動きは住宅購入を検討する人の資金計画に大きく影響するため、家を購入する人が減少する可能性があります。
- 暮らし方の多様化
- テレワークの普及により都心の住宅だけでなく、郊外で広い住まいを求めるニーズが高まっています。
市場の動向を把握すれば景気や金利、需要期を見極めて家を有利に売却できます。
» 国土交通省「令和6年度民間住宅ローンの実態に関する調査結果報告書」(外部サイト)
家の売却事例を参考にする

自分の家と似た条件の物件がいくらで取引されたかを知ることで、より現実的な価格の目安をつかめます。大手不動産ポータルサイトを利用すれば、過去の家の売却事例を確認できます。家の売却相場を調べる際は、条件が近い物件を探して比較してみましょう。
広告に載っている「売り出し価格」ではなく実際に売買が成立した「成約価格」を参考にすると、実際の売却価格がわかります。
» 住み替えで家が売れないときのリスクと対処法を解説!
近郊エリアの相場と比較する
条件が似ていてもわずかにエリアが違うだけで家の価格が変わるため、売却相場を正しく把握するには、近隣エリアの価格と比較しましょう。近隣エリアで売却されている家と比較する際は以下を確認すると、より正確な家の価値がわかります。
- 坪単価
- 売り出し価格
- 不動産取引価格
- 生活の利便性
- 将来の都市計画
売り出し価格は実際の取引額より高めに設定されていることが多いため、売買が成立した金額を参考にすると現実的な相場を把握できます。
家を高く売るための3つのポイント

家を高く売却するには、ただ「売りに出す」だけでは不十分です。買主のニーズを意識し、物件の価値を最大限に引き出す工夫をすることで、価格交渉を有利に進められます。家を高く売るためのポイントは以下の3つです。
- 子育て世帯にアピールできる強みを整理する
- 売却する家の魅せ方を工夫する
- 家の売却時期を見極める
子育て世帯にアピールできる強みを整理する
家を高く売るには、主な購入者層である子育て世帯に向けて魅力をアピールしましょう。
近隣に公園や学校、小児科やスーパーがそろっていると、子育て世帯にとって暮らしやすさが増します。子ども部屋にできる部屋数や日当たりの良いリビング、対面式キッチンなどは子育て世帯にアピールできるポイントです。安全に遊べる庭やバルコニーなどの屋外スペースは、子育て世帯にとって魅力的に感じてもらえます。
子育て世帯の視点で自宅の強みを整理して伝えることで、物件の価値をより高く感じてもらえ、売却を有利に進められます。
売却する家の魅せ方を工夫する

家の魅力をどう見せるかによって購入希望者の印象は変わります。第一印象が良ければ「この家に住みたい」と感じてもらいやすく、高値での売却につながるからです。家を売却する際に印象を高める工夫は以下のとおりです。
- すべての照明をつけカーテンを開けて明るく演出する
- 庭や玄関など外観をきれいに整える
- 収納スペースを見せて生活のしやすさをアピールする
- 内覧前に換気をして生活臭を消す
ハウスクリーニングでキッチンや浴室などの水回りを清掃し、壁紙の剥がれや床の傷などの軽微な損傷は事前に補修しておきましょう。
» 家の売却を成功させる内覧準備と当日ポイントを解説
家の売却時期を見極める
家を少しでも高く売るには売却のタイミングを見極める必要があります。不動産市場には家が売れやすい時期があるので、より良い条件で売却できる可能性が高まるからです。
家の需要が特に高まるのは、新年度を控えた1~3月と転勤の多い9~10月の引っ越しシーズンです。住宅ローン金利が低い時期は家の需要が増えやすくなるので、住宅の価値が高まる傾向にあります。周辺エリアで再開発が進んでいる場合は地域全体の価値が高まる可能性があるため、早期に売却してしまわないよう注意が必要です。
おすすめの不動産査定方法

おすすめの不動産査定方法は以下のとおりです。
- AIを活用したオンライン査定を利用する
- 一括査定サイトを利用する
- 地元不動産会社による訪問査定を依頼する
実際に家の売却を検討する際は「AI査定で目安を知る → 一括査定で複数社を比較 → 訪問査定で具体的な査定依頼をする」という流れを踏むと、失敗の少ない価格設定が可能です。
» 不動産売却の流れを完全ガイド|初心者でも失敗しない手順を解説
AIを活用したオンライン査定を利用する
AIを活用したオンライン査定は不動産の相場を手軽に把握する方法として有効です。従来の査定は担当者がデータをもとに不動産価格を算出しますが、AI査定はシステムが自動処理するためスピーディに結果が出ます。
AI査定は手軽に利用できる一方で、リフォーム済みの箇所や室内の状態など個別の家の魅力が反映されにくい点に注意が必要です。AI査定は相場を知る目安にとどめ、正確な価格を知るには不動産会社の訪問査定も併用しましょう。
» 不動産査定の3つの種類と評価方法をわかりやすく解説
一括査定サイトを利用する

一括査定サイトはインターネットを使って一度の入力で複数の不動産会社に査定を無料で依頼できる便利なサービスです。一括査定サイトで比較すれば、家のおおよその価格を把握できます。一括査定サイトの例は以下のとおりです。
- LIFULL HOME’S
- SUUMO
- HOME4U
- すまいValue
- すまいステップ
一括査定サイトを利用すれば不動産会社を探す手間や、各社に個別に査定を依頼する手間が省けます。
» 【目的別】不動産売却の相談先6選を徹底解説!
地元不動産会社による訪問査定を依頼する
正確に家の価格を知りたい場合は地元不動産会社による訪問査定がおすすめです。地域の情報に詳しいプロが実際に家を隅々まで見てくれるため、オンライン査定よりも実態に即した価格がわかります。
査定から売却まで同じ担当者が対応する場合が多く、信頼関係を築きやすい点も訪問査定のメリットです。担当者と直接話せるので家の隠れた魅力や売却に関する希望、不安を細かく伝えられます。
» 初めての不動産売却|必要書類と集め方を初心者向けに解説
家の売却相場に関するよくある質問

家の売却相場に関するよくある質問として、以下の点を解説します。
- ローンが残っている家でも売却できる?
- 売却後の税金や諸費用はいくらかかる?
- 売却までにどのくらいの期間が必要?
ローンが残っている家でも売却できる?
住宅ローンが残っている家でも問題なく売却できます。家を売って得たお金で残りのローンをすべて返済できれば、売却が認められるからです。
家を購入する際、金融機関は万が一ローンが返せなくなった場合に備えて家を担保にする「抵当権」という権利を設定します。家を売却するには抵当権を抹消する手続きが必要です。
一般的には家の引き渡し日に買主から受け取った代金でローンを完済し、その場で抵当権の抹消手続きを行います。ただし、家の売却価格がローン残高を下回る「オーバーローン」の場合は、差額を自分で用意する必要があるので注意してください。
» 住宅ローンが残る家の売却で失敗を避けるための注意点
売却後の税金や諸費用はいくらかかる?

家を売却すると利益が出た場合の税金や手続きを進めるために以下の諸費用が発生します。
- 所得税・住民税
- 家を売って利益が出た場合に課税されます。購入時より高く売れた分が対象ですが、マイホームなら最大3,000万円の特別控除を利用できるケースがあります。
- 仲介手数料
- 不動産会社に支払う成功報酬です。売却価格に応じて上限が法律で定められています。
- 印紙税
- 売買契約書を作成する際に必要となる収入印紙の費用です。
- 抵当権抹消費用
- 住宅ローンが残っている場合、完済後に担保の記録を消すための手続き費用がかかります。
ハウスクリーニング代や引っ越し費用がかかる場合もあるため、事前に必要な費用の全体像を把握しておきましょう。
» 不動産売却で支払う税金と仲介手数料のまとめ
売却までにどのくらいの期間が必要?
家の売却にかかる期間は3〜6か月ほどかかることが一般的です。家を売るためには買主を見つけるための時間と、売買契約を結んでから家を引き渡すまでの手続きの時間がかかります。家の価格や状態、立地条件によっては売却期間が半年以上かかることもあります。
買主の住宅ローン審査に時間がかかるなど予期せぬ理由で期間が延びる可能性も考えて、余裕を持ったスケジュールを立てましょう。
家の売却相場を知って適正価格で取引しよう

家を売却する際には物件の適正価格を正確に把握することが不可欠です。家の価値は築年数だけでなく土地の広さや立地条件、売却する時期など複数の要因によって変動します。引っ越し需要が高まるタイミングや景気の回復、住宅ローン金利の低下などが重なると物件の購入希望者が増えるため、有利な条件で家を売却できます。
家の売却相場を知るには不動産市場の動向や売却事例を参考にする方法が有効です。一括査定サイトやAIによるオンライン査定を活用すれば、家のおおよその価格を手軽に調べられます。正確な家の査定額が知りたい場合は不動産会社による訪問査定を依頼しましょう。
家の売却相場を把握しておけば不動産会社との価格交渉もスムーズに進み、納得のいく取引につながります。
