もう悩まない!古い家を売る7つの方法と流れを解説【失敗しないための注意点】

古い家を売却する際の計算をイメージした、電卓、木製ブロック、ミニチュアの家。
  • 古い家が本当に売れるのか心配
  • 解体やリフォームはした方がいいのか迷っている
  • 売却費用や税金の仕組みがわからない

親から相続した家や長年住んでいない空き家など、古い家を売るのは判断が難しいものです。状況に合った売却方法を選ばないと、時間や費用の面で損をしかねません。

この記事では古い家を売る7つの方法や売却の流れ・費用・注意点をわかりやすく解説します。記事を読めば古い家の最適な売却方法が見つかり、スムーズな手続きが可能です。

古い家を売るには「そのまま売る」「解体する」など複数の選択肢があります。手間をかけず早く現金化したい場合は、不動産会社による買取が有効です。

目次

古い家を売る7つの方法

古い家を売る「方法」や手順を解説する「How to」の文字。売却のノウハウ

古い家を売る方法は複数あり、家の状態や売主の希望によって最適な手段は異なります。早く現金化したい、できるだけ高く売りたい、手間をかけたくないなど、目的によって選ぶべき方法も変わります。

古い家を売る方法は以下の7つです。

  • 不動産会社に買取を依頼する
  • 古い家をそのまま売る
  • 古家付き土地として売る
  • 家を解体して更地として売る
  • リフォームしてから売る
  • 空き家バンクを活用する
  • 古民家として売る

不動産会社に買取を依頼する

古い家を売る際、不動産会社に直接買い取ってもらう方法があります。不動産買取は買主を探す必要がないため、古い家を早く確実に売りたい場合に最適です。

不動産会社での買取には以下のようなメリットがあります。

  • 現金化までが早い
  • 売却の手間が少ない
  • 近所に知られにくい
  • 売却後のトラブルが少ない
  • リフォーム不要で現状のまま売れる

不動産会社での買取を利用すれば最短で数日から数週間で売却が完了し、すぐに現金を受け取れます。広告や内覧対応の必要がなく、近所に知られずにプライバシーを守りながら売却できる点も不動産買取のメリットです。

ただし、不動産会社での買取価格は市場価格の7〜8割程になる傾向があります。多少安くても手間をかけず早く売りたい人に不動産会社での買取は向いています。

古い家をそのまま売る

白くひび割れた壁、さびた手すり、剥がれた木材など、全体的に老朽化が見られる古い家の外観の一部

古い家をリフォームや解体せずに、現状のまま売却する方法があります。古い家をそのまま売る方法の大きな利点は、解体やリフォームにかかる費用や手間を省けることです。

ただし、建物の状態によっては売却価格が下がる傾向があります。古い家を売る前には、次のような欠陥や不具合を正確に伝えるようにしましょう。

  • 雨漏り
  • シロアリ被害
  • 設備の故障

不動産売買では買主に物件の状態を正しく伝える必要があります。後から欠陥が見つかるとトラブルになる恐れがあるため「契約不適合責任免除特約(※1)」を付けておくと安心です。

※1 契約不適合責任免除特約とは、売却後に見つかった建物の欠陥について、売主が修理などの責任を負わないことをあらかじめ取り決める特約です。ただし、売主が知っていながら買主に告げなかった欠陥については、特約があっても責任を免れることはできません。

古家付き土地として売る

古家付き土地として売却する方法は建物の価値をほとんど考慮せず、土地の価格を中心に売る方法です。古い家を解体せずに売却できるため、解体費用を抑えられる点が古家付き土地として売却するメリットです。

一方で、古家付き土地の売却価格は土地の相場から買主が負担する解体費用を差し引いて決められることが多く、相場より安くなる傾向があります。建物の状態が悪いと内覧時の印象が悪くなり、古家付き土地の売却に時間がかかる場合もあります。

家を解体して更地として売る

古い家を解体して更地にするオレンジ色のの重機(ショベルカー)。不動産売却前の解体作業

古い家を取り壊して更地にして売る方法もあります。土地を購入する多くの人は新しい家の建築を予定しており、更地であればすぐに建設を始められます。売主にとっても、建物に関するトラブルが起きにくい点が更地にして売るメリットです。

ただし、木造住宅でも100万円以上の解体費用が発生する場合があります。さらに、家を取り壊すと固定資産税の住宅用地特例がなくなり、固定資産税が最大6倍になることがあります。解体にかかる費用や税負担を考慮したうえで、古家付き土地として売却する場合とどちらが有利か、不動産会社へ相談しましょう。

リフォームしてから売る

古い家をリフォームすると、物件の印象が良くなり売却しやすくなります。見た目が改善されることで購入希望者が増え、条件交渉を有利に進められる可能性があります。雨漏りや設備不良の修繕は、売却後のトラブル防止に効果的です。

ただし、リフォームにかかった費用をそのまま売却価格に上乗せできるとは限りません。買主の好みに合わないデザインは売れにくくなる可能性があります。費用対効果を高めるためには次のような部分に絞ってリフォームを行うと効果的です。

  • 壁紙の張り替え
  • キッチンやトイレなど水回り設備の交換
  • 雨漏りやシロアリ被害の修繕

リフォームの範囲を決める際は、不動産会社に相談して費用と効果のバランスを確認すると安心です。

空き家バンクを活用する

壁が黒くすすけた古い空き家。

古い家を売る方法として、自治体が管理する空き家バンクの活用も有効です。空き家バンクは空き家を売りたい人や買いたい人、借りたい人をつなぐ制度です。一般の不動産市場では買い手が見つかりにくい古い家でも、空き家バンクに登録することで購入希望者と出会える可能性があります。

空き家バンクの利用を検討する際は自治体によって登録条件や手続きが異なるため、事前に担当窓口へ確認しましょう。地域によっては売却の成約時に補助金や支援制度を受けられる場合もあります。

古民家として売る

築年数が50年以上の古い家でも、伝統的な工法で建てられた場合は古民家として価値を持つことがあります。太い梁や柱、意匠を凝らした建具など、現代では再現が難しい素材や雰囲気を求める買主も少なくありません。古民家を探す人はカフェや宿泊施設を運営する事業者や、趣のある暮らしを望む個人が中心です。

古民家を売却する際は、建物の価値を正しく評価できる不動産会社を選ぶことがポイントです。古民家について理解を深めておくと、査定額が妥当か判断できます。

古い家を売る際の基本的な流れ

古い家を売る「流れ」を解説するステップ1から4の付箋。不動産売却の具体的な手順

古い家をスムーズに売却するためには全体の流れを把握しておくことが重要です。売却の手順を理解しておけば、計画的に準備を進められ、納得のいく取引につながります。

古い家を売る際の基本的な流れは以下のとおりです。

  • 査定を依頼する
  • 媒介契約を結ぶ
  • 売却活動と内覧対応を行う
  • 契約・引き渡し・確定申告を行う

» 不動産売却の流れを完全ガイド|初心者でも失敗しない手順を解説

査定を依頼する

古い家を売ると決めたら、最初に不動産会社へ査定を依頼します。査定には「机上査定(※2)」と「訪問査定(※3)」があり、実際の売却を検討している場合は訪問査定を受けることがおすすめです。

査定を依頼する際は複数の不動産会社に相談して比較することがポイントです。査定額だけでなく担当者の対応や販売戦略も確認し、信頼できる不動産会社を選びましょう。不動産一括査定サイトを利用すれば、一度の入力で複数の会社にまとめて査定を依頼できます。

※2 机上査定とは、不動産会社が実際に現地を訪問せずに行う簡易的な査定方法のことです。過去の取引事例や周辺の相場、土地の面積、築年数などの公開データをもとに概算価格を算出します。
※3 訪問査定とは、不動産会社の担当者が実際に現地へ行き、建物や土地の状態を確認して行う査定のことです。現地の状況を詳しく把握したうえで価格を算出するため、正確な査定額を知ることができます。
» 不動産査定の3つの種類と評価方法をわかりやすく解説

媒介契約を結ぶ

査定を終え、信頼できる不動産会社を選んだら、正式に売却を依頼するための媒介契約を結びます。媒介契約によって売却活動の進め方が変わるため、自分の希望に合った形を選ぶ必要があります。

媒介契約は以下の3種類です。

契約の種類契約できる会社数自分で買主を探せるか不動産会社からの報告頻度特徴
一般媒介契約複数社可能義務なし複数社に依頼でき、自由度が高い
専任媒介契約1社のみ可能2週間に1回以上責任をもって販売活動を行ってもらえる
専属専任媒介契約1社のみ不可1週間に1回以上最も手厚い報告体制で販売活動が進む

一般媒介契約は自由度が高く、複数の不動産会社を比較しながら売却を進めたい人に向いています。専任・専属専任媒介契約は担当者との連携が取りやすく、売却をスピーディーに進めたい人に適しています。自分の売却方針に沿った契約形態を選びましょう。
» 不動産売買契約の流れと注意点をわかりやすく解説!

売却活動と内覧対応を行う

媒介契約を結ぶと、不動産会社は広告やネットワークを活用し、購入希望者を探します。古い家を売るためには多くの人に物件を知ってもらうことが欠かせません。

売却活動から内覧までの流れは以下のとおりです。

  • 不動産情報サイト・チラシへの掲載
  • レインズ(※4)への登録
  • 内覧日時の調整
  • 室内の清掃や整理
  • 内覧時の立ち会い

内覧を経て購入希望者が現れたら、売主は価格や引き渡し時期などの条件が書かれた「購入申込書」を受け取り、具体的な交渉が始まります。

※4 レインズとは、不動産会社同士が物件情報を共有するためのネットワークシステムで、国土交通大臣が指定する指定流通機構が運営しています。
» 家の売却を成功させる内覧準備と当日ポイントを解説

契約・引き渡し・確定申告を行う

購入希望者と条件が合意したら、売買契約を結びます。契約書の内容をよく確認し、問題がなければ署名・押印を行い、手付金を受け取りましょう。残代金を受け取り、司法書士立ち会いのもとで所有権を移転した後、鍵と必要書類を引き渡します。

売却で利益が出た場合は翌年に確定申告が必要です。損失が出た場合や税制の特例を利用する際も申告を行います。契約から引き渡し、確定申告までの流れを理解しておくことで、売却の手続きをスムーズに進められます。
» 不動産の引き渡し時によくあるトラブルと対処法

古い家を売る際に知っておきたい注意点

古い家を売る際、失敗しないための「注意点」。警告を示す黄色の三角形マークと指

古い家を売る際は事前の準備や確認を怠るとトラブルにつながる恐れがあります。家の状態を正確に把握し、信頼できる不動産会社を選ぶことがスムーズな取引の鍵です。

古い家を売る際に知っておきたい注意点は以下の4つです。

  • 家財を事前に撤去する
  • 物件の現況を把握する
  • 複数の不動産会社から意見を聞く
  • 固定資産税の上がる時期を確認する

» 不動産売却の注意点とは?トラブルを防ぐ方法を解説!

家財を事前に撤去する

古い家を売る前には家の中にある家財を撤去しておくことをおすすめします。家財を撤去しておくことで、内覧時の印象が良くなるほか、引き渡し後のトラブル防止にもつながります。

不動産買取では残置物の処分費用が査定額から差し引かれることが多いため、できる限り自分で整理を進めておくと売却に有利です。

物件の現況を把握する

古い家を売る前に建物と土地の状態を正確に把握しておきましょう。物件の状況を事前に確認し、購入希望者に伝えておけば、売却後のトラブルを防げます。

確認しておくべき主な項目は次のとおりです。

  • 雨漏りやシロアリ被害などの不具合
  • 過去のリフォーム・修繕履歴
  • 建築年や構造、耐震性
  • 土地の境界や地中の埋設物
  • 再建築の可否
  • 住宅ローンや担保の有無

正確な物件の情報を伝えることで購入希望者からの信頼を得やすくなります。

複数の不動産会社から意見を聞く

古い家を売る不動産会社の営業担当者。売却の流れを笑顔で案内する女性

古い家を売る際は1社だけでなく複数の不動産会社に相談しましょう。1社だけの査定額では査定額が妥当か判断できません。複数の会社に依頼すれば、家の価値を客観的に把握でき、より良い条件で売却できる可能性が高まります。

不動産会社によって得意とするエリアや物件の種類が異なります。複数の担当者と話すことで、販売戦略や提案内容を比較でき、信頼して任せられる会社を見極めることが可能です。複数の不動産会社の意見を聞くことが、後悔のない不動産売却につながります。

固定資産税の上がる時期を確認する

古い家を解体して更地にする場合は固定資産税が上がる時期に注意が必要です。家が建っている土地には税金の軽減措置がありますが、解体すると特例が適用されなくなります。特例が適用されないと、固定資産税が最大6倍になることもあります。

固定資産税は毎年1月1日時点の所有者に課税されるため、年を越す前に売却を完了できるスケジュールを立てることが重要です。売却が長引くと税負担が増える恐れがあるため、解体や引き渡しの時期は不動産会社と相談しながら慎重に決めましょう。

古い家を売る際にかかる費用と利用できる特例制度

古い家を売る際の費用や税金計算に使う電卓と、不動産物件を表す家の模型と木製コイン

古い家を売ると、仲介手数料や印紙税、登記費用などの費用が発生します。売却益が出た場合は譲渡所得税もかかるため、事前に支出を把握しておくことが大切です。

古い家を売る際に確認しておきたいポイントは以下のとおりです。

  • 売却時に発生する主な費用
  • 譲渡所得税の計算方法
  • 利用できる税制優遇措置

» 不動産売却で支払う税金と仲介手数料のまとめ

売却時に発生する主な費用

古い家を売るときは仲介手数料や税金などさまざまな費用がかかります。思ったよりも手元に残る金額が少なくなることもあるため、あらかじめ費用の種類を把握しておきましょう。

古い家を売る際に発生する主な費用には、以下のようなものがあります。

  • 仲介手数料
  • 印紙税
  • 登記費用
  • 譲渡所得税・住民税
  • 解体費用や測量費用
  • ハウスクリーニングや不用品処分費用
  • 引越し費用

物件の状態や売却方法によって費用は異なります。事前に不動産会社へ見積もりを依頼し、全体の費用を確認しておくと安心です。

譲渡所得税の計算方法

古い家を売ることで発生する「譲渡所得税」の文字。不動産売却後の税金に関する説明

古い家を売却して利益が出た場合、利益に対して譲渡所得税が課されます。利益が出なければ課税されません。税額は単純な売却価格ではなく、購入時や売却時にかかった費用を差し引いた「譲渡所得」の金額によって決まります。

譲渡所得税の計算式は「譲渡所得=売却価格-(取得費+譲渡費用)」です。取得費には購入時の代金や手数料などが含まれ、譲渡費用には仲介手数料や印紙税などが該当します。

算出した譲渡所得に税率をかけて納税額を求めます。売却益が出た場合は翌年に確定申告を行い、適切に納税手続きを進めましょう。
» 国税庁「土地や建物を売ったとき」(外部サイト)

利用できる税制優遇措置

古い家の売却で利益が出た場合でも、条件を満たせば税負担を軽くできる特例制度を利用できます。税金の計算に使う金額から一定額を控除したり、軽減税率を適用したりすることで、納税額を抑えられます。

古い家を売る際に利用できる主な特例制度は以下のとおりです。

  • マイホーム売却の3,000万円特別控除
  • 所有期間10年超のマイホーム売却に適用される軽減税率
  • 相続した空き家売却の3,000万円特別控除
  • マイホーム買い換え時の課税繰り延べ特例
  • 低未利用土地売却の100万円特別控除

特例制度の適用の可否は物件の条件や所有期間によって異なります。どの特例を使えるかを事前に確認し、税制を上手に活用することで手元に残る金額を増やせます。
» 国税庁「マイホームを売ったときの特例」(外部サイト)
» 国税庁「被相続人の居住用財産を売ったときの特例」(外部サイト)
» 国税庁「売った金額より少ない金額でマイホームを買い換えたとき」(外部サイト)
» 国税庁「低未利用土地等を譲渡した場合の長期譲渡所得の特別控除」(外部サイト)

古い家を早く売りたいなら「不動産買取」を検討しよう

古い家を売る方法について、不動産会社で相談している笑顔の夫婦。売却のヒアリング

古い家をできるだけ早く現金化したい場合は不動産買取の利用がおすすめです。不動産会社が直接買主となるため、一般の買い手を探す手間がかかりません。契約までの期間が短く、確実に取引を進められる点が不動産買取の魅力です。

不動産買取には次のようなメリットがあります。

  • 最短数日で契約が完了する
  • 内覧対応がいらない
  • 家具や家財を残したまま売却できる場合が多い
  • 売却後の責任を負わなくて良い場合が多い
  • 仲介手数料がかからない

不動産買取の売却価格は市場価格より低くなりますが、スピードと確実性を重視する人にとっては有効な選択肢です。古い家の売却を急ぐ場合は不動産買取を検討してみましょう。

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