不動産売却の注意点まとめ|事前準備から契約まで失敗を防ぐ方法を徹底解説!

- 不動産を売却したいけれど、何から始めればいいのかわからない
- できるだけ高く不動産を売却したいけれど、損をしないか不安
- 不動産売却時にトラブルに巻き込まれたくない
不動産売却は人生で何度も経験するものではありません。正しい知識を持たずに不動産売却を進めると、数百万円単位の損失や契約トラブルに発展する恐れがあります。
この記事では不動産売却を成功させるための注意点を、準備から引き渡しまでの流れに沿って解説します。各ステップでやるべきことを理解すれば、失敗や後悔のリスクを抑え、安心して不動産売却が可能です。
不動産売却で後悔しないためには事前準備と信頼できる不動産会社選びが鍵です。不動産売却のポイントを押さえて、あなたの大切な資産を納得のいく価格で売却しましょう。
不動産売却前の注意点|事前準備で失敗を防ぐ

不動産売却には事前準備が不可欠です。準備不足のまま不動産売却を進めると、相場より安く売れてしまったり、トラブルに発展したりする恐れがあります。
満足のいく不動産売却を実現するには、以下のポイントを押さえておきましょう。
- 市場の相場価格を調査する
- 住宅ローンの残債を確認する
- 売却に適したタイミングを選ぶ
市場の相場価格を調査する
不動産売却を成功させるには市場相場を正確に把握しておくことが大切です。市場相場を知らないままでは、不動産会社の査定額が妥当か判断できず、安く売ってしまうリスクがあるためです。あらかじめおおよその売却価格を把握しておくことで、適正な価格で不動産売却を進めやすくなります。
不動産の相場価格は以下の方法で調べられます。
- 不動産ポータルサイト
- 国土交通省のサイト(不動産情報ライブラリ)
- 不動産の一括査定サイト
掲載価格と実際の成約価格は異なる場合があります。1つの情報に頼らず、複数のデータを照らし合わせて総合的に不動産の相場価格を判断しましょう。
住宅ローンの残債を確認する

不動産売却を行う前には住宅ローンの残債を正確に把握しておく必要があります。不動産売却の際は抵当権抹消のため住宅ローンを完済する必要があり、売却価格が残債を下回る場合は、差額を自己資金で補う必要があります。
住宅ローンの残債を確認する方法は以下のとおりです。
- 金融機関から送られる「返済予定表」
- 契約している金融機関のウェブサイトやインターネットバンキング
- 金融機関の窓口・電話での問い合わせ
- 年末に届く「残高証明書」
住宅ローンの残債を早めに確認しておくことで、資金計画を立てやすくなり、不動産売却をスムーズに進められます。
売却に適したタイミングを選ぶ
不動産売却を有利に進めるには売却のタイミングを見極めることがポイントです。時期によって売却価格や買い手の動きが大きく変わるため、計画的に判断する必要があります。
不動産を売却する際は次のようなタイミングを意識しましょう。
- 市場価格が上昇している時期
- 住宅ローン金利が低い時期
- 人の移動が多い季節(1〜3月・9〜10月)
- 税金の特例や優遇制度が使える期間
- 建物の価値が下がる前
市場動向や金利、税制などの条件を総合的に判断することで、後悔のない不動産売却につながります。
» 家を売る最適なタイミングと6つの判断要素を解説!
不動産会社選びの注意点|信頼できるパートナーを選ぶ

不動産売却を成功させるポイントは信頼できる不動産会社を選ぶことです。担当者の販売力やサポート体制によって、不動産の売却価格や成約までの期間が大きく変わります。
不動産会社を選ぶ際は次のポイントを意識しましょう。
- 複数社に査定を依頼して比較する
- 媒介契約の種類を理解する
- 不動産会社の信頼性を確認する
複数社に査定を依頼して比較する
不動産売却では複数の不動産会社に査定を依頼するようにしましょう。1社だけでは不動産の査定額が適正かどうか判断できず、相場より安く売却してしまう恐れがあるためです。
不動産の査定額を比較する際は査定額の高さだけでなく、次のポイントも確認しましょう。
- 査定額の根拠
- 販売戦略や提案内容
- 担当者の対応や説明の丁寧さ
一括査定サイトを利用すれば、複数の不動産会社を効率的に比較でき、不動産売却をスムーズに進められます。
媒介契約の種類を理解する

不動産売却を不動産会社へ依頼する際は「媒介契約」を結びます。媒介契約の種類によって依頼できる会社の数や報告頻度、自己発見取引の可否が異なるため、内容を理解したうえで選ぶことが大切です。
媒介契約には主に次の3種類があります。
| 契約の種類 | 依頼できる会社数 | 自分で買主を見つけた場合 | 活動報告の頻度 | 特徴 |
| 一般媒介契約 | 複数の会社に依頼可能 | 契約可能 | 義務なし | 自由度が高く、複数の会社を比較できる |
| 専任媒介契約 | 1社のみ | 契約可能 | 2週間に1回以上 | 報告が定期的にあり、販売状況を把握しやすい |
| 専属専任媒介契約 | 1社のみ | 契約不可 | 1週間に1回以上 | サポートが手厚く、販売活動を任せやすい |
「早く売りたい」「複数社に相談したい」など、不動産売却の目的や希望条件に合わせて媒介契約を選ぶことが、納得のいく取引につながります。
不動産会社の信頼性を確認する
不動産売却を成功させるには信頼できる不動産会社を選ぶことがポイントです。大切な資産を任せる相手だからこそ、安心して依頼できる不動産会社かどうかを見極める必要があります。
以下の項目を確認すれば、不動産会社の信頼性を判断しやすくなります。
- 免許番号と更新回数(括弧内の数字が大きいほど更新回数が多く営業年数が長い)
- 行政処分の有無(国土交通省のネガティブ情報等検索サイトで確認可能)
- 取引実績
- 担当者の説明や対応の誠実さ
- 口コミや評判
安心できるパートナーを選ぶことが、後悔のない不動産売却への第一歩です。
» 悪質な不動産買取業者の手口や営業手法の特徴を徹底解説
不動産売却活動中の注意点|スムーズに売る

不動産会社と媒介契約を結んだあとはいよいよ本格的な不動産売却が始まります。売主の工夫や準備次第で、買主の印象や売却スピード、成約価格が大きく変わります。
スムーズに不動産を売却するために、次のポイントを押さえておきましょう。
- 適正な売り出し価格を設定する
- 内覧の準備を念入りに行う
- 広告・宣伝の方法を確認する
- 交渉や条件変更に柔軟に対応する
適正な売り出し価格を設定する
不動産売却をスムーズに進めるには適正な売り出し価格の設定が不可欠です。不動産会社の査定額を鵜呑みにせず、自分の希望や市場の状況を踏まえて売り出し価格を決めることが求められます。
売り出し価格が高すぎると買い手の関心を得にくく、売却期間が長引く可能性があります。一方で売り出し価格を安く設定しすぎると、本来得られる利益を逃しかねません。
売り出し価格は周辺の成約価格や諸費用、税金などを踏まえて決めましょう。不動産売却の方針を担当者と共有しながら調整することで、より現実的で納得感のある売り出し価格を設定できます。
内覧の準備を念入りに行う

不動産の内覧は購入希望者に物件の魅力を直接伝えられる貴重な機会です。しっかり内覧の準備を整えることで、第一印象が良くなり、不動産売却をスムーズに進めやすくなります。
不動産の内覧前には次のポイントを確認しておきましょう。
- 玄関や水回りの掃除を徹底する
- 家具や荷物を整理整頓する
- カーテンを開けて室内を明るく見せる
- 生活臭を防ぐため換気や消臭を行う
- 壁やドアなどの簡単な補修を済ませる
- 収納の中も整えて清潔感を保つ
部屋が明るく整っているだけで、購入希望者が生活をイメージしやすくなります。ただし、居住しながらの内覧対応や徹底した掃除は、売主にとって大きな負担です。不動産買取であれば内覧対応は一切不要で、室内の荷物もそのままで売却できるケースが多いため、手間をかけたくない方に適しています。
広告・宣伝の方法を確認する
不動産会社に売却を依頼する際はどのような広告・宣伝活動を行うのかを事前に確認しておく必要があります。効果的な広告は物件情報をより多くの購入希望者に届け、早期売却や高値成約につながります。
不動産会社との打ち合わせ時には次の項目を確認しておきましょう。
| 項目 | 内容 | 確認ポイント |
| インターネット広告 | SUUMO・HOME’Sなどの不動産ポータルサイトに掲載 | 掲載写真の質や枚数、説明文の内容を確認する |
| 不動産会社間の情報共有 | 物件情報サイト「レインズ(不動産流通標準情報システム)」への登録 | 登録時期や掲載内容を事前に確認する |
| 地域向け広告 | 折込チラシやポスティングなど地域向けの宣伝 | 配布エリアや頻度を相談して決める |
| オープンハウス | 現地販売会の開催 | 実施の有無、回数、告知方法を確認する |
| 活動報告 | 広告の反響や問い合わせ状況の報告 | 共有の頻度や内容を明確にしておく |
広告計画を明確にしておくことで、不動産会社の販売姿勢や信頼性を見極めやすくなります。
交渉や条件変更に柔軟に対応する
購入希望者からの交渉や条件変更には柔軟な姿勢で対応しましょう。購入希望者には住宅ローンの都合や入居時期の希望などさまざまな事情があり、すべての条件を売主の希望どおりに進めるのは困難です。
売却価格や条件面で歩み寄る姿勢を見せると、相手に安心感を与え、成約につながりやすくなります。値下げ交渉が発生することを前提に、あらかじめ「ここまでなら下げられる」基準を決めておくと冷静に判断できます。売却価格を下げる代わりに、引き渡し時期や設備の残置など、別の条件で調整を図ることも有効です。
交渉の対応は不動産会社の担当者を窓口にすることが基本です。事前に譲れる範囲や優先順位を担当者に共有しておくことで、よりスムーズなやり取りができます。複数の申し込みが入った場合も焦らず、条件を丁寧に比較して最も良い提案を選びましょう。
売買契約・引き渡し時の注意点|契約トラブルを防ぐ

不動産売却の最終段階である売買契約と引き渡しでは細部の確認を怠るとトラブルにつながる恐れがあります。契約内容や書類の確認を丁寧に行えば、安心して不動産売却を完了できます。
売買契約・引き渡し時に確認すべき主なポイントは次のとおりです。
- 契約書の内容を細かく確認する
- 重要事項説明書の内容を確認する
- 抵当権の抹消や必要書類の準備を進める
- 引き渡し後のトラブルを防ぐ
契約書の内容を細かく確認する
不動産売却の最終段階では売買契約書の内容を細部まで確認しましょう。不明点は事前に不動産会社の担当者へ確認し、疑問を解消してから署名・捺印に進みます。
売買契約書で確認すべき主な項目は以下のとおりです。
- 物件情報と登記簿の一致
- 売買代金・手付金・支払日の条件
- 権利移転日・引渡日の設定
- 契約不適合責任に関する取り決め
- 付帯設備リストの内容
- 物件状況報告書の記載内容
- 住宅ローン特約の条件(買主が融資を受けられない場合の契約解除条件)
- 契約解除の条件・違約金の取り決め
- 税金・精算方法(固定資産税など)
- 特約事項の有無と文言
売却金額の算出根拠や精算方法が明確かを確認し、納得したうえで手続きを進めましょう。
重要事項説明書の内容を確認する
重要事項説明は契約前に買主が物件の状態や取引条件を正確に理解するための手続きです。物件の状況や法的制限など、重要事項説明書には購入判断に直結する情報が網羅されています。重要事項説明書の内容が曖昧なまま不動産売却の契約へ進むと「聞いていない」「想定と違う」といったトラブルに発展しかねません。
事前に重要事項説明書を受け取り、記載ミスや漏れがないかを確認しましょう。個人への売却では細かな設備故障の告知漏れが大きな問題になります。しかし、不動産会社による買取なら、物件の状態を現状のまま受け入れてもらえるため、説明に関する心理的負担を大幅に軽減できます。
抵当権の抹消や必要書類の準備を進める

住宅ローンが残っている不動産を売却する場合、抵当権の抹消手続きが必要です。抵当権とは住宅ローン返済が滞った際に金融機関が不動産を差し押さえる権利のことです。抵当権を抹消しないままでは買主に所有権を完全に移転できません。
抵当権を抹消する際に必要な主な書類は次のとおりです。
- 登記識別情報(登記済証)
- 解除証書(弁済証書)
- 金融機関の委任状
売却代金で住宅ローンを完済する場合、引き渡し日に司法書士が金融機関から必要書類を受け取り、そのまま登記を行います。登記簿上の住所と現住所が異なる場合は住所変更登記も必須です。
司法書士や不動産会社と連携し、引き渡し当日に慌てないよう、計画的に手続きを進めましょう。
引き渡し後のトラブルを防ぐ
不動産の引き渡し後も、契約内容や物件状態に関する認識の違いからトラブルが起きることがあります。契約内容の食い違いや不具合の発生を防ぐには、売主と買主が情報を共有し、認識を一致させることが大切です。
不具合や修繕履歴は正確に伝え、付帯設備や残置物の扱いを明確にしておきます。建物調査(インスペクション)を実施しておくと、物件の状態を客観的に示せるため安心です。
契約前後のやり取りや内容は必ず書面で残し、引き渡し後の責任範囲を明確にすることで、円満な不動産売却を実現できます。
» 不動産買取のよくあるトラブル事例と悪質業者の見分け方
不動産売却の注意点に関するよくある質問

不動産売却の注意点に関するよくある質問は以下のとおりです。
- 売却が難しい物件はどんな物件?
- 売却までにどれくらいの時間がかかる?
- 売却時に発生する諸費用は?
売却が難しい物件はどんな物件?
不動産売却では物件の条件によっては買い手が見つかりにくく、売却までに時間がかかることがあります。売却に時間がかかる主な理由は、立地の不便さや建物の老朽化、法的・構造的な制約などです。
特に次のような特徴を持つ物件は、売却が難しくなる傾向があります。
- 駅や商業施設から遠いなど、立地条件が悪い物件
- 築年数が古く、旧耐震基準の建物
- 雨漏りやシロアリ被害など、修繕が必要な状態
- 過去に事件・事故があった「事故物件」
- 再建築ができない土地(再建築不可物件)
- 管理が行き届いていないマンションや戸建て
条件が悪い物件でも不動産買取業者に依頼すれば、一般的な仲介より短期間で売却できる場合があります。条件が悪いからと諦めず、複数の不動産会社に相談して最適な売却方法を検討しましょう。
» 注文住宅の売却が難しい理由とスムーズに進めるための手順
売却までにどれくらいの時間がかかる?

不動産売却にかかる期間は売却方法や物件の条件によって大きく変わります。一般的な仲介による不動産売却では、相談から引き渡しまで4〜6か月程度が目安です。
仲介の場合は買主探しに3か月程度、契約から引き渡しに1〜2か月程度かかることが一般です。立地や価格設定、建物の状態によっては1か月以内に売れるケースもあれば、半年以上かかることもあります。
» 住み替えで家が売れないときのリスクと対処法を解説!
不動産会社による買取を利用すれば、販売活動が不要なため最短で数日〜1か月程で売却可能です。すぐに現金化したい、早く手放したい場合は買取を選ぶことでスムーズに不動産売却を進められます。
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売却時に発生する諸費用は?
不動産売却では仲介手数料や税金、登記関連費用など、さまざまな費用が発生します。手元に残る金額を正確に把握するために、どの費用がいつ必要になるのかを事前に把握しておきましょう。
不動産売却時に発生する主な費用の内訳は次のとおりです。
- 仲介手数料
- 印紙税
- 登記費用(抵当権抹消登記費用など)
- 譲渡所得税・住民税
- 住宅ローン一括返済手数料
不動産売却時の費用は物件価格や条件によって異なります。不動産会社に概算を出してもらい、資金計画を立てることがおすすめです。
» 不動産売却で支払う税金と仲介手数料のまとめ
注意点を理解して後悔のない不動産売却を実現しよう

不動産売却を成功させるには各ステップでの注意点を理解し、計画的に進めることが欠かせません。相場調査や住宅ローン残債の確認、信頼できる不動産会社の選定など、どの工程も丁寧に進めることで、トラブルを防げます。
売主自身が積極的に関わり、状況を把握しながら判断していく姿勢も必要です。不安や疑問を感じたときは一人で抱え込まず、不動産の専門家へ相談することで、スムーズに不動産売却を進められます。
もし売却が思うように進まない場合は不動産会社による買取を検討するのも一つの方法です。不動産会社での買取を選べば、すぐに現金化できるため、引っ越しや資金計画にも余裕をもって対応できます。
» 空き家放置で増える税金とリスクの解決策3選と相談先
