悪質な不動産買取業者の詐欺手口とは?確実に回避する方法も詳しく解説

不動産売買について、担当者が若い夫婦に対し、間取り図を見ながら契約内容を詳しく説明している様子。
  • 不動産を売りたいけど、悪質な不動産買取業者にだまされないか不安
  • 不動産買取業者から提示された査定額が適正なのか判断できない
  • しつこい営業や急な契約を不動産買取業者から迫られて困っている

不動産売却を進めるうえで、悪質な不動産買取業者とのトラブルは絶対に避けたいですよね。しかし、巧妙な手口で売主をだまそうとする不動産買取業者が存在することも事実です。

この記事では、悪質な不動産買取業者の典型的な手口や営業手法の特徴、被害に遭わないための具体的な対策を解説します。記事を読めば悪質不動産買取業者を自身で見抜き、大切な不動産を安心して売却するための知識が身に付きます。

悪質な不動産買取業者から身を守るには手口や営業手法を知ったうえで、複数の不動産買取業者を比較検討することが不可欠です。信頼できる不動産買取業者を見極め、後悔のない不動産売却を実現しましょう。

目次

悪質な不動産買取業者の典型的な詐欺手口4選

不動産買取の相場や査定価格の計算。悪質業者の甘い言葉に騙されないための対策

悪質な不動産買取業者が頻繁に用いる代表的な4つの手口は以下のとおりです。

  • 初めに高額な査定額を提示する
  • 高額な測量費を要求する
  • 仲介手数料を請求する
  • 小切手での支払いを提案する

初めに高額な査定額を提示する

悪質な不動産買取業者は相場や他社の査定額から著しくかけ離れた金額を提示して、売主の関心を引こうとします。最初に魅力的な高額査定を見せて他社との比較検討をやめさせ、自社と契約を結ばせることが悪質な不動産買取業者の目的です。

悪質な不動産買取業者は契約の直前や締結後に「建物の欠陥が見つかった」などの理由をつけて、大幅な査定額の減額を要求してきます。売主がすでに他社を断っていたり、引っ越しの予定が迫っていたりする弱みに悪質な不動産買取業者はつけこみます。

最初に提示された高額な査定額はあくまで契約を結ばせるための「釣り」です。悪質な不動産買取業者の場合、不動産物件を高額な査定額で買い取る意思は元々ありません。

高額な測量費を要求する

悪質な不動産買取業者は「土地の境界を確定させる必要がある」と売主の不安をあおり、不当に高額な測量費を請求する手口を使います。

多くの人が測量費用の相場を知らないことにつけこんで、不当な利益を悪質な不動産買取業者は得ようとします。実際には土地の測量が不要な場合でも、専門知識がないと不動産買取業者の言い分を信じてしまいがちです。

不当に高額な測量費を請求された際に起こりうるケースは以下のとおりです。

  • 相場を超える金額を請求される
  • 指定業者との契約を強要される
  • 契約後に高額な費用を請求される
  • 費用の前払いを要求される

気づかないうちに悪質な不動産買取業者から高額な費用をだまし取られる可能性があるため、注意しましょう。

仲介手数料を請求する

悪質な不動産買取業者が高額請求する手数料。適切な回避方法を知り、被害を防ぐ

不動産買取にもかかわらず、仲介手数料を請求する不動産買取業者は悪質です。本来、不動産会社による直接買取では仲介手数料は一切かかりません。仲介手数料がかからない理由は、不動産買取は不動産会社が直接売主の物件を買い取る取引のためです。

仲介手数料は売主と買主の間を取り持ってくれた不動産会社に支払う成功報酬です。買主が不動産会社自身である買取取引に仲介手数料を支払う必要はありません。不動産買取業者であるにもかかわらず仲介手数料を請求する行為は、法的根拠のない不当な要求です。

買取と説明しながら実際には別の買主を探す仲介を行い、手数料を請求する方法もよくある手口の一つです。仲介手数料という名目を避け、事務手数料やコンサルティング料といった名目で手数料を請求してくる悪質な不動産買取業者も存在します。
» 不動産売却で支払う税金と仲介手数料のまとめ

小切手での支払いを提案する

不動産売買の代金を小切手で支払うと提案してくる不動産買取業者には注意しましょう。高額な取引である不動産売買は安全な銀行振込で行うことが一般的なためです。

小切手での支払いには、支払いが実行されない「不渡り」という大きなリスクが伴います。小切手での支払いの提案は、手元に資金がない悪質な不動産買取業者が、支払い能力があるように見せかけるための典型的な手口です。

受け取った小切手が現金に換えられなかった場合、売主は代金を受け取れないまま不動産だけをだまし取られてしまう危険があります。不動産買取業者に支払い方法として小切手を提案された際は、取引自体を避けることをおすすめします。

悪質な不動産買取業者によくある営業手法の特徴4選

しつこく何度も営業電話をかける営業手法を行っている女性

悪質な不動産買取業者は、売主の知識不足や不安を利用した巧妙な営業手法を使います。以下の特徴を事前に把握しておけば、悪質な不動産買取業者にだまされることなく冷静な判断ができるようになります。

  • 自宅にアポ無し訪問をしてくる
  • 過剰に営業電話をかけてくる
  • 不動産売買契約の決断を急がせる
  • 虚偽のチラシを投函する

自宅にアポ無し訪問をしてくる

自宅へのアポ無し訪問は相手に考える隙を与えず、心理的なプレッシャーをかけて強引に契約を結ばせることが目的です。一度家の中に悪質な不動産買取業者を入れてしまうと、長時間居座って契約を迫ってくる場合が多い点も特徴の一つです。

訪問した際、悪質な不動産買取業者は物件探しや相場調査などの理由をつけてドアを開けさせようとします。宅地建物取引業法では一度断った相手にしつこく勧誘したり、迷惑な時間に訪問したりすることは禁止されています。インターホン越しに用件を確認し、興味がない場合は「必要ありません」とはっきりと断りましょう。

過剰に営業電話をかけてくる

悪質な不動産買取業者はしつこく何度も営業電話をかけてくる特徴があります。過剰な営業電話は売主を心理的に追い詰め、他社と比較検討する冷静な判断力を奪うことが目的です。

深夜や早朝に連絡がきたり、断っても繰り返し電話をかけてきたりなど、悪質な不動産買取業者は売主を追い詰めてきます。過剰な営業電話で契約を迫られた場合は悪質な不動産買取業者である可能性を疑い、毅然とした態度で対応しましょう。

不動産売買契約の決断を急がせる

売主に考える時間を与えず、不動産売買契約の決断を強引に急がせている男性の手元

売主に考える時間を与えず、不動産売買契約の決断を強引に急がせることも悪質な不動産買取業者の営業手法の一つです。売主が冷静に物件の価値を考えたり、他社と比較したりすることを防ぐために、悪質な不動産買取業者はプレッシャーを与えます。

悪質な不動産買取業者は以下のような手法で契約を迫ってくることがあります。

  • 不動産売買契約の期限を設ける
  • 根拠なく不安をあおる
  • 売主の事情に付け込む
  • その場でサインを求める

不動産売買契約を急がせる不動産買取業者は悪質である可能性が高いため、契約は避けることをおすすめします。

虚偽のチラシを投函する

悪質な不動産買取業者は虚偽のチラシを投函して顧客を集めようとします。高額買取の意思がないにもかかわらず「高額買取可能」などの宣伝文句で集客する手法です。すべてのチラシが虚偽とは言い切れませんが、悪質な不動産買取業者が使う営業手法のため注意が必要です。

売主が問い合わせると最初は高額な査定額を提示されますが、最終的に大幅な減額を要求されるケースがあります。魅力的なキャッチコピーのチラシには注意しましょう。

悪質な不動産買取業者から身を守る方法6選

悪質業者への対策や回避方法を提案・解説する女性。

悪質な不動産買取業者から身を守り、安全な不動産取引を行う方法は以下のとおりです。

  • 不動産買取の正しい流れを把握しておく
  • 口コミや評判を調査する
  • 宅地建物取引業の免許を持っているかを確認する
  • 行政処分歴を確認する
  • 複数の不動産買取業者に査定を依頼する
  • 取引内容は書面で保管する

不動産買取の正しい流れを把握しておく

不動産買取の正しい流れを事前に把握しておくと、悪質な不動産買取業者から身を守るうえで役立ちます。あらかじめ手順を理解していれば、不動産買取業者が不自然な提案をしてきたときに「何かおかしい」と気づけるためです。

不動産買取は基本的に以下のステップで進められます。

  1. 相談・査定依頼
  2. 訪問調査
  3. 買取価格の提示
  4. 条件交渉・合意
  5. 重要事項説明
  6. 売買契約・手付金受領
  7. 売買契約締結・手付金受領
  8. 残代金受領・所有権移転登記・物件引渡し

一連の流れを大幅に省略したり、不自然な順番を提案してきたりする不動産買取業者には注意が必要です。取引を急かされても、一つひとつのステップをしっかり確認しましょう。

口コミや評判を調査する

不動産買取業者の信頼度を示す4つ星の評価。悪質業者を避け、優良な会社を選ぶための基準。

不動産買取業者を選ぶときはインターネットを使って口コミや評判をしっかり調べましょう。実際にサービスを利用した人たちの本当の感想を知ることができるからです。不動産買取業者の良い点と悪い点を把握すれば、信頼できるかを判断する材料になります。

SNSや不動産一括査定サイトで検索すると、不動産買取業者の口コミを確認できます。不動産買取業者の口コミを見るときは以下のポイントを確認しながら情報を集めましょう。

  • 実際に利用した人の口コミを確認する
  • 直近で投稿された口コミを確認する
  • ポジティブな評価とネガティブな評価の両方の口コミを確認する
  • 対応の質や具体的な流れが詳しく書かれた口コミを確認する

ポイントを押さえて情報を集めると、信頼できる不動産買取業者を見つけやすくなります。

宅地建物取引業の免許を持っているかを確認する

不動産買取業者と取引する際は宅地建物取引業の免許を持っているか必ず確認しましょう。不動産の売買や仲介を業として行う場合は、法律で宅地建物取引業の免許の取得が義務付けられているためです。無免許の不動産買取業者は法律に違反しているため、取引は避けましょう。

免許の有無は、不動産買取業者のサイトや名刺を見れば確認可能です。免許番号は「国土交通大臣(X)第〇〇号」や「〇〇県知事(X)第〇〇号」といった形式で書かれています。カッコ内の数字は免許を更新した回数を示しており、数字が大きいほど営業年数が長い不動産買取業者だと判断できます。

国土交通省のサイトにある「宅地建物取引業者情報検索システム」を利用することもおすすめです。宅地建物取引業者検索システムに不動産買取業者名や免許番号を入力すれば、正規の業者かどうかをオンラインで簡単に確認できます。

不動産買取業者の事務所を訪れる機会があれば、店内に免許証票(標識)が掲示されているか直接確認しましょう。不動産買取業者には、見やすい場所に免許証票(標識)を掲示する義務があります。

行政処分歴を確認する

国土交通省の「ネガティブ情報等検索サイト」を利用して行政処分歴を調べている男性

信頼できる不動産買取業者かどうかを確かめたい場合は、行政処分歴を確認しましょう。行政処分歴のある不動産買取業者は、過去に法律違反や売主との重大なトラブルを起こした可能性があるためです。行政処分歴は悪質な不動産買取業者との契約を避けるための重要な判断材料になります。

不動産買取業者の行政処分歴は国土交通省の「ネガティブ情報等検索サイト」を利用すると、インターネット上で誰でも簡単に調べられます。不動産買取業者名や免許証番号で検索すれば、業務停止命令や免許取消しといった過去の処分内容が確認可能です。

各都道府県の建築や不動産に関わる部署のサイトでも、管轄する不動産買取業者の処分情報が公開されていることがあります。

複数の不動産買取業者に査定を依頼する

複数の不動産買取業者に査定を依頼することも、悪質な不動産買取業者から身を守る方法の一つです。1社だけの査定では、提示された金額が適正な価格なのか判断できません。売主が気づかないうちに、不当に安い金額で不動産を悪質な不動産買取業者に売ってしまうリスクがあります。

複数の不動産買取業者に査定を依頼すると、以下のようなメリットがあります。

  • 所有する不動産の適正な買取相場を把握できる
  • 高すぎる査定額で契約を誘う悪質な手口を見抜きやすくなる
  • 担当者の対応や説明を比較し、信頼できる不動産買取業者か判断できる
  • 査定額の根拠を複数聞くと、金額の妥当性を客観的に評価できる

» 不動産査定の3つの種類と評価方法をわかりやすく解説

取引内容は書面で保管する

不動産買取の取引内容は口約束で済ませずに、必ず書面で保管しましょう。後から「そんな約束はしていない」といった不動産買取業者とのトラブルを防ぐためです。書面として記録が残っていれば、悪質な不動産買取業者から自分を守るための重要な証拠になります。

売買契約書や重要事項説明書はもちろん、査定書やメールの記録も売主はすべて保管しておくことをおすすめします。特に売買契約書のような重要な書類は内容を十分に理解してから署名や捺印をするようにしておくと、トラブルの防止につながります。疑問点は遠慮せずに不動産買取業者へ質問し、納得できるまで説明を求めましょう。

口頭での約束は避け、すべてのやり取りを書面で残しておけば、安心して不動産買取業者との取引を進められます。

悪質な不動産買取業者を避けて信頼できる不動産会社に相談しよう

信頼できる不動産買取業者と契約締結。悪質業者を避け、安全な取引が成立した握手

悪質な不動産買取業者を避けるためには、詐欺手口やよくある営業手法を把握したうえで複数の不動産買取業者を比較検討する必要があります。不動産一括査定サイトを利用すれば、複数の不動産買取業者から査定を受けられます。

悪質な不動産買取業者から身を守る以下の方法を実践しながら、信頼できる不動産買取業者を見つけましょう。

  • 不動産買取の正しい流れを把握しておく
  • 口コミや評判を調査する
  • 宅地建物取引業の免許を持っているかを確認する
  • 行政処分歴を確認する
  • 複数の不動産買取業者に査定を依頼する
  • 取引内容は書面で保管する

安心して取引できる不動産買取業者を選ぶことが、後悔のない不動産売却を行う鍵となります。
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» 不動産買取のよくあるトラブル事例と悪質業者の見分け方

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この記事の監修者

売買・投資用不動産・賃貸仲介などを経験。数字や条件だけでなく、お客様一人ひとりの背景や将来設計を踏まえた提案、そして「相談してよかった」と思っていただける関係づくりを大切にしています。

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